動き回る幼児の体温測定は案外大変です。
長くじっとしているなんてできませんし、泣いたりしてしまっては正しい体温が測れず、落ち着いてからまた測りなおし、なんて忙しい朝であれば絶対無理ですよね!
色々な体温計が売られているけど、どれがいいのかわからない…
という方も多いのではないでしょうか?
どんな体温計が使いやすいのか、また正確に測れるのかを紹介します。
耳で測る体温計の正確さと使い勝手が知りたい!
耳で測る体温計はかなり前から発売されていましたが、初期のものは正直、あまり使いやすいとは言えませんでした。
耳に入れる角度によって数値が違っていたので、結局また別の体温計で測りなおすことも度々ありました。
しかし、技術の進歩とともに、今ではどんどん性能の良いものが出回っており、正しい位置で計測しやすい構造にもなっています。
耳で測る体温計は、遠赤外線センサーで測定する体温計です。
人の体の表面からは、常にその温度に見合った赤外線が出ています。
耳式体温計は、鼓膜周辺の赤外線の量を測定したものを変換して体温として表示される仕組みになっています。
一般的に多く使われている予測式体温計は1分程度、実測式ですと5分~10分程度かかるのに対して、耳式の体温計はわずか数秒で測定することができるので、赤ちゃんや幼児によく使われています。
耳式の体温計を使うときは、耳の中が汚れていると正確に測ることができませんので、汚れているときは綿棒などできれいに掃除してから測定するようにしましょう。
また、センサー部分につけるカバーが汚れているときも同様に正確に測れません。
新しいものに取り替えてから測定するようにしてください。
使い方は、耳の上の部分を後方に軽く引っ張って、鼓膜までなるべくまっすぐになるようにしてからセンサー部分を耳に入れ、測定ボタンを押すだけです。
早いものですと1秒で計測できるので、小さなお子さんでも負担が小さくて済みます。
人の体温は、体内に近いところほど高くなります。
ですので、脇で測るものに比べると口や耳は高めに表示されます。
特に耳は高めに表示される傾向にあるようです。
それぞれの部位での平熱を知っておくことと、正しい測り方を守ることが大切です。
また、平熱を測る際は、できるだけ毎日同じ時間帯や状態で測るようにしましょう。
額で測る体温計正確さと使い勝手が知りたい!
赤ちゃんや幼児が寝ているときは、安静状態で一番正確に測れます。
しかし、脇や耳に入れるものは起こしてしまうこともあるので、寝起きの悪い子供の場合は興奮して落ち着くまで測定できなくなることもあります。
非接触型の体温計であれば、寝ているときでも触ることなく測定することができます。
起こすことなく測れるのはとてもうれしいですよね。
しかし、触れないのに正確に測れるのでしょうか?
非接触型の体温計は、体から発する赤外線を読み取り体温を算出します。
肌に触れないので衛生的、かつ短時間で測定できるので、小さなお子さんや神経質な人にも人気があります。
人体に向けて赤外線などを放射するものではないので安心して使用できます。
気になる正確さですが、人の体は測る部位によって体温が違いますので、実測式や予測式・耳式など毎回違うものを使用していては正確な体温差を測ることはできません。
また、額は外気温の影響を最も受けやすい部位でもあります。
温度差のある場所から移動してすぐの使用は避け、体温の安定している時に測定するようにしましょう。
大切なことは、いつも可能な限り同じ状態で測ることです。
測る時間帯や運動後など、異なる状況下では体温が大きく変わります。
ですので、非接触型である額で測定できる体温計は毎日の検温にピッタリでしょう。
使い方は、額から2~3センチ離してボタンを押すだけという手軽さですので、誰にでも簡単に測定することができます。
肌に触れないので、専用のカバーや消毒なども必要ありません。
体温を測るだけではなく、物などの表面温度も測ることができるものもあり、ミルクの温度や沐浴用の湯温なども測ることができます。
小さな子供だけではなく、お年寄りの介護にも活用できますね。
どんな体温計を使っても、必ず正確に測れるというわけではありません。
測り方や、測定する状況が違えば計測結果が変わります。
それぞれの使用マニュアルに従った正しい使い方をしましょう。
そして、普段から使用するそれぞれの体温計での平熱を測っておくことが必要です。
まとめ
幼児に使いやすい体温計や正確さについて説明しました。
一般的に、体温計の売れ筋なものの値段は1500円~2000円くらいであるのに対して、耳や額で測る体温計は2000円台後半~7000円と安価ではありません。
しかし、毎日の検温が必要な幼児の体温測定時のお子さんや、測定する親の負担を考えれば高いものではないのではないでしょうか?
ただし、どの体温計を使用するにしても、数値が低いのに顔がいつもより赤く見えたり、明らかに体調が悪く見えたりすれば、実測式や予測式の体温計も併用するのが望ましいでしょう。
また、病院で診察を受けるときは、どのような体温計で測定したのか、その部位での平熱がどのくらいであるのかを伝えるようにすれば、診察時の参考になりますよ。